母の死 哀しみの漢方相談ビフォーアフターを紹介するコーナーです。
『深く長い落ち込みの谷にはまってどれ位経ったのだろう。とにかく気持ちが落ち込んで、上がってこない。』一昨年父を亡くし、昨年母を看取った。母の死後、全く泣けない、哀しいと感じない。やたら前向きでなんか変だと思っていたが、四十九日が過ぎたころから哀しみがドッとやって来て、やっと我に返ったのかと思ったが、それから気持ちの落ち込みが始まったように思う。
多少のイライラもあったが、それよりも何よりも気持ちが落ちて、先のことなんて見えないし、考えても仕方ないし、希望なんて言葉は空しいだけだ、みたいな。
このままではいけないと、気分転換に友達と会っておしゃべりをしたり、買い物に出かけたり、趣味のドライブを楽しんだり。他にもあの手、この手と試したが一向に気持ちが前向きにならない。
元来、楽天家だったので、落ち込むようなことがあってもひと晩寝れば『まっいいか!』と立ち直ってしまう今までであったはずなのに。それが『そんな風に思っちゃもったいない、大丈夫、大丈夫』と言い聞かせても落ちっぱなしで浮いてこない。
母の存在が大きなものであったのは否定しないが、夫婦仲もすこぶる良い。子ども達も成人して気がかりなことが全くないわけではないが、それぞれの道を歩いているので特に心労があるわけでもなく。母の死でこれほど心がダメージを受けるとは、予測していなかった。
でも、だとすれば時間が解決してくれるから焦らず待つか位に思っていたが、半年程経っても更に落ち込みはひどくなっているような。ため息の数は半端ではなくなっているし、『早く母が迎えに来てくれたら楽になるナ』などと、年中思うようになった。
仕事中はそんなことを考えている暇はなく、迷惑をかけることはないと自負していたが、ミスが目立つようになり『出社するのが無理かな』と思うようになり、これはさすがにイカンと思い始めた。
落ち込んだ気持ちを見つめるのも、付き合うのも、なだめるのも、もう限界。漢方に頼ることにして相談した。不覚にも相談し始めたら涙が溢れた。やっぱり自分的には『かなり重症だったんだな』と思った。
普段から漢方を愛飲している。疲労感だったり風邪や耳鳴りや美容や。なので、効果のほどは実感しているのだが、その夜いつもの漢方にプラス1種類の漢方を飲んで『ん?なんだ、この感覚は…。』次の日もう1種類を足して1日量をきちんと飲んだ。
嘘のようだが、2日目には効果を実感した。気持ちが軽くなっている。晴れ晴れしている。恐るべし漢方(笑)
『嘘だろう漢方、単純すぎるぞ、自分。』でも、楽になった。うまい表現が出来ない自分がまどろっこしいが、本当に楽になった。もう少し続けて飲んだほうがいいようなので今しばらく続けようと思う。
長い間の様子を詳しく書いて下さいまして、ありがとうございます。心情がとても伝わりました。
ご両親の看病で相当のエネルギーを使った上に、気を張り詰めての生活が長い間続き、心と体のバランスが中々元に戻れなかったのですね。
中医学では、“心腎不交”と言われています。この方は顔色が悪いわけではないのに、健康診断で貧血の値があり、漢方薬を飲んでいました。だから、動くことは出来ていたのだと思います。
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